2022年12月に軽自動車内で亡くなっている状態で発見された木本直騎手(所属:園田競馬)
22歳の若さでの死去で驚きを隠せません。今回、木本直騎手について
- 【遺書】木本直(騎手)死亡理由はなに?
- 木本直(騎手)所属厩舎との関係や落馬事故などが原因?
を確認していきたいと思います。
【遺書】木本直(騎手)死亡理由はなに?
(2022年12月)18日午後4時15分ごろ、兵庫県西宮市甲子園浜の甲子園浜海浜公園近くの路上で、
駐車中の軽乗用車内で騎手の木本直さん(22)=兵庫県尼崎市田能=が倒れているのを父親(66)が
発見した。木本さんはその場で死亡が確認された。車内からは燃えた木炭が見つかっており、自殺とみられる。
兵庫県警甲子園署によると、木本さんは(2022年12月)10日に父親と会ってから連絡が取れなくなり、
12日に家族が県警に行方不明届を出すとともに居場所を捜索。父親が18日に木本さんの軽乗用車を見つけたという。木本さんは園田競馬場(尼崎市)に所属。
軽乗用車の助手席に横たわる状態で見つかり、スマートフォンには「僕には味方がいない」というメモが残っていたという。
産経新聞
「車内からは燃えた木炭が見つかっており」という状況から
密室空間による「一酸化炭素中毒」による死亡
という可能性が非常に高いと言えます。
軽自動車の車内という狭い密閉空間だったので短時間で死に至ることが考えられます。
スマートフォンに残されていた「僕には味方がいない」という言葉は、閉塞感の中で逃げ場のない精神状態であったことが想像できますが、真意はさだかではありません。
<木本直騎手のプロフィールと競馬戦績>
プロフィール
- 名前:木本直(キモトナオ)
- 生年月日:2000年1月8日
- 年齢:22歳(2022年12月現在)
- 出身地:兵庫県
- 所属:兵庫(園田競馬場)
- 厩舎:森澤友貴
木本直騎手は2015年の高校生の時、騎手という職業を教えて貰い阪神競馬場に観に行き
と憧れを持ちました。日に日に騎手への思いが強くなり、競馬学校の受験を決意しご両親に
とご両親に懇願したそうです。しかしご両親からは
と言われたそうですが、後戻りできないよう、自分を追い込みたいという熱意から高校中退を許してもらったそうです。
高校の終業式の時には親友1人以外の連絡先は全部消したそうで、退路を断つ決意の強さを感じました。
高校は中退はしたものの、通信制の学校で卒業資格をとったこともありご両親は安心したでしょうね。
本当に騎手になりたいという思いが、行動に表れていて、意志の強さを感じる好青年ですよね。
競馬戦績
2019年:22勝→2020:22勝→2021年:40勝と順調に勝ち星も増やしてきましたが、2022年はケガなどの影響もあり、9勝にとどまっていました。
活躍できていなかった自分に対して納得いっていない部分もらあったのかもしれません。
木本直(騎手)所属厩舎との関係や落馬事故などが原因?
結論から申し上げると木本直騎手がおそらく自死であろう原因というのははっきりとしていません。
騎手になって2年目の6月に所属厩舎を変更(移籍)しますがその理由が
騎手2年目の2020年3月までに9勝をあげ、通算勝利数が31勝となったところで減量が3kg→2kgに変更となり、
4月1勝、5月0勝となったとき保利良平厩舎→森澤友貴厩舎へ移籍します。
(移籍理由は)
毎日15頭くらい調教を付ける中で、レースに乗れるのはその内の1~2頭だけ。
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「そこにさらに怪我されたスタッフの分の攻め馬もやるようになって正直しんどいな」という思いが募っていった。
相談に乗ってくれた先輩騎手からは「昔の方がもっと乗せてもらえんかったで」という話も聞いていたし、くじけずに頑張らないといけないという思いと精神的に辛い状況の狭間で揺れていた。
「自分が攻め馬をつけている10頭が翌週にまとめてレースに出る予定だったんですが、
出馬表見たら(騎手は)全部僕じゃなかった。もうそれが決め手になりました」
と移籍に至った気持ちを包み隠さず話してくれた。
木本直騎手はこの時
今振り返れば、「自分の根性のなさ、信念がなかったということなんでしょうけど・・・」と木本騎手は話すが、
当時はどんどん騎乗数が減っていくことに焦りを感じ、「もう辞めようかな」と辛抱できないくらい追い詰められてしまっていた。
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とお話しをされており、1年目の活躍と2年目の厩舎からの扱いにギャップを感じていたということなのでしょう。
また木本直騎手は2022年に3度の骨折に見舞われます。
- 3月10日:ゲートに足をぶつけ骨折(4月12日:園田競馬で復帰)
- 7月15日:尾骨の骨折*休養なし継続騎乗
- 9月8日:レース中に落馬し第2腰椎圧迫骨折(11月8日:園田競馬で復帰)
1回目の骨折時の投稿
2回目の骨折時
3 回目の骨折時
度重なる骨折でもSNSの投稿を見ている限り、心の闇は感じ取れませんでした。表面上は気丈に振る舞い、
心の中では辛い思いもあったのかもしれませんね。
ネットでの反応
僕には味方がいない。
なんて哀しい言葉なんだろう。自分も今そういう心境になってしまうことがあった。というか今も引き摺りながら毎日生きてる。でも角度を変えれば必ず味方はいる。報われないことや理不尽に執着してしまうのが人間だし苦しい気持ちに捉われるのも仕方ないけど必死に探してくれた親御さん間違いなく味方だったはずこの言葉はご本人にも味方だった人たちにもあまりに哀しい。
いい意味で呑気さのある好青年だったが、今思えば彼の所属地区で同期は少ないし、今年は怪我が重なってた上、減量特典メリットが減ったせいもあって、勝負になる馬に乗る機会も無くなってきていた。
誰かから虐められたり、お偉い先生的な人に干されたりしたら、確かに心が折れてしまう背景はあった。
他地区の同期若手とフレンドリーに触れ合っていた印象で、不運な事故で騎手人生に致命的な怪我をした高知の妹尾くんを、自分が怪我した時でも駆け付けたようなナイスガイ。
そんな彼が「僕には味方がいない」とまで言ったのだから、地元で何か上手く行かなくなってたのはほぼ間違いないかと思う。
本当にびっくりした。
地方競馬を楽しんでいるが、彼の名前は知っていたし、彼絡みの馬券も買った事もある。
何が原因だったかは分からないが、兵庫県競馬は地方競馬の中でも比較的賞金水準も高かったと思うが。
個人的には、この年齢ならやり直しもきくと思うし、可能性があるのならもう一度学校へ通って中央競馬の厩務員になるのも一つの方法だと思ったが。
ご冥福をお祈りいたします。
*ヤフコメより引用
自死の原因は、精神的なものから派生して行動に移してしまったというのが現状かと思います。
このような不幸が起きないよう、競馬界全体でも考えなければならない時かもしれません。
まとめ
22歳の若さで他界してしまった木本直さん。人生としても騎手としてもまさにこれから花が咲くという時期だけに
残念でなりません。騎手のメンタルケアの問題は本当に取り組みが必要な分野であると改めて感じました。
ご冥福をお祈りいたします。最後までお付き合い頂きまして有難うございました。