2022年12月に「DULL-COLORED POP」を主宰する劇作家谷賢一氏に対して、
セクシャルハラスメント(セクハラ)行為があったとして、同劇団員の大内彩加さんが提訴しました。
今回は提訴内容を踏まえ、谷賢一さんに関し
- 谷賢一のハラスメントの内容は?
- 谷賢一ハラスメントの大内彩加さん以外の被害者は?
を確認していきたいと思います。
谷賢一のハラスメントの内容は?
今回訴えを起こしたのは、「DULL-COLORED POP」所属の劇団員・大内彩加(おおうちさいか)さんです。
大内さんのプロフィール等、詳細を確認したい方はこちらからご確認ください。↓
この結果、予定されていた公演については
公演中止について
明日12月16日(金)からの公演を予定しておりました「家を壊すー他、短編-」(主催:浜通り舞台芸術祭実行委員会)については、
作・演出の谷賢一氏に対して告訴ならびにハラスメント行為の告発があり、この状況を勘案して競技を行った結果、
主催者の判断で全公演中止とさせていただきます。
チケットの払い戻しとその後の対応については追って公式WEB(https://www.fukushimaworks.com/)にてお知らせいたします。
ご観劇を楽しみにしてくださっておりました皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますことを心よりお詫び申し上げます。
全文引用
中止となりました。谷賢一さんが行ったとされるセクシャルハラスメントとはどのようなものだったのでしょうか。
実際にあったとされる行為を羅列すると
- 日常的に胸やお尻を触る
- 卑猥な言葉をかけられる
- 卑猥な内容のLINEが送られてくる
- 稽古中に飲酒をしながら稽古をする
- 酩酊状態で稽古場に来る
- 性的な演出を演者の許可を取らず行う
- 若い役者・スタッフを複数人の前で怒鳴りつける
- 女性キャストに肩を揉ませる
- 女性を必ず自分の隣に座らせる
- 物に当たる、態度に大きく不快感を出しながら稽古をする
- 急に人を叩く、蹴る
上記行為は「2018年6月~2021年3月」までの間に受け続けてきたとのことです。期間にして約3年間。
上記のような内容は程度の問題でなく、してしまった時点でアウトなものばかりですね。
そして上記内容に加えて、2022年12月20日のマスコミ向けの大内彩加さんのオンライン会見では
(2018年7月)
毎日新聞
東京都内で谷さんと飲酒後に「終電を逃したから家に行く」と言われ、自宅で力ずくで性行為をされた
という内容も明かされました。また谷賢一さんとのLINEでのやり取りで
大内に恋人ができたことを知った谷氏から送られたという
日刊スポーツ
「大内くん、彼氏できたんだってね…。おめちゃんと報告しろよ……。勝手におっぱい触ってごめんね……
また触っていいときあったら教えて下さい触りたいです……」(原文ママ)
などのメッセージも見られる。訴訟では証拠として提出する方針としている。
訴状がすべて公になった時はさらに多くの事象がでてくるのでしょう。
そして気になるのが後述する谷賢一さんの反論と大内さんが綴った内容があまりにギャップがあることです。
この内容は「DULL-COLORED POP」のホームページにもありますが、
この話し合いの時に出た谷賢一さんの発言で
(2022年6月)
大内彩加さんのnoteより
劇団内のハラスメントについて話し合う会が行われた時に谷が「自分はハラスメントをしたことはない」
「もししたとしても●●(過去の劇団員)の尻を揉んだくらいだ」と発言したことを私は忘れません。
ちょっと言い過ぎかもしれませんが、昭和の時代の言い訳であれば通用しそうですが、時代錯誤も甚だしいと感じている方も多いものと思われます。
今回の内容がもし事実であれば、このあまりに大きすぎる認識のギャップが引き起こした問題なのでしょう。
大内さんは現在
私は今、適応障害・うつ病を患い精神科に通院、投薬治療をしています。何度も自殺をしようとしました。
大内彩加さんのnoteより
主治医からは「劇団を辞めるか演劇を辞めるかどちらかを選んでください」と言われています。
という状況の中、提訴に踏み切ったことは大きな決断があったものと想像できます。
谷賢一さんの反論
彼女の文章は事実無根および悪意のある誇張に満ちており、受け入れられるものではありません。
訴状が届いていないため起訴内容については確認できておりませんが、司法の場で争う所存です。
谷賢一さんnote
谷賢一さんも大内彩加さんも駆け引き無く、事実に基づき、正々堂々と意見を述べて欲しいと感じました。
谷賢一ハラスメントの大内彩加さん以外の被害者は?
大内さんの提訴によって、「DULL-COLORED POP」の劇団員の中から3名が当該事象については反応をしました。
1人目は「宮地洸成」さんです。
というものでした。理由は谷賢一さんが
- セクハラとパワハラの常習者であったこと
私も谷の加害を受けた一人ではある一方で、セクハラや性加害を含めたハラスメントについて、傍観者として加担した面があります。
大変申し訳ありません。ここまで書いたような懸念を、私は今後も谷に指摘することはできないと思います。
また、このまま劇団活動を続けることで彼の過去の加害を黙認し続け、被害を受けてきている方を抑圧してしまうことを、なによりも看過できません。
だから、劇団を辞めることにしました。
宮地洸成note
よほど主宰者の谷賢一さんの絶対的な権力にて成り立っていた組織なのでしょう。ダメだとわかっていて言えないというのは組織風土が良くない状況を表してると感じました。
2人目は「阿久津京介」さんです。
というものでした。理由は
私は2022年5月、DULL-COLORED POPに入団しました。そしてその直後、谷によるハラスメント行為の噂を初めて耳にしました。
それは、本件とはまた別のものです。その詳しい内容についてはここでは伏せさせていただきますが、
1つや2つではありません。私の入団を知って心配する連絡をくれた劇団外の友人もいました。
(中略)
谷と関わることで深く傷付いた被害者の方たちや、私の周りの人たちへの影響、お客様からの信頼という点から鑑みても、今回の告発を受けて、なおもDULL-COLORED POPで活動を続けることは自分にはできません。
阿久津京介note
まだ入って半年過ぎぐらいの劇団員がこのようなことで責任を感じてしまうくらい閉塞的な組織だったと感じています。
3人目は「ハマカワフミエ」さんです。
この方は劇団員かどうか確認できていませんが、過去のTwitter上の発信内容から谷賢一さんと関わりがあることから、
劇団員または関連する従事者ではないかと思われます。
大内さんに連帯しますということなのでハマカワさんにも心当たりがあるのでしょう。また過去の投稿内容から
12年以上前とは言え、昔から谷賢一さんのハラスメント体質が変わっていないと思わせる内容ですよね。
まとめ
劇団内部からの告発で、セクハラ・パワハラの問題がクローズアップされました。
良い悪いはもちろんなのですが、真実を明らかに、みんなが次に向かって進めるようにして欲しいと感じます。
まずは裁判を見守るしかありませんね。最後までお付き合い頂きまして有難うございました。